19/8/20 運転中の道路の冠水、どう対処すべき? ゲリラ豪雨で冠水しやすい道を知る方法とは

8/20(火) 14:10配信

くるまのニュース

ゲリラ豪雨の襲来時、運転者が取るべき対応とは

 突発的に発生する局地的な大雨(通称:ゲリラ豪雨)の被害が、全国で後を絶ちません。2019年8月19日にも、大雨警報や注意報などが発令された地域があり、道路の冠水なども報じられました。

とくに冠水しやすい道路はこんな箇所! 画像でチェック(12枚)

 クルマの運転中に目の前の道路が冠水してしまったら、どう対応するのが良いのでしょうか。

 梅雨から夏の時期にかけては、ゲリラ豪雨や台風などの影響により、道路の冠水が発生しやすくなります。

 2019年7月に九州北部を中心に発生した大雨でも、道路やクルマへの影響が出ており、JAF九州本部によると、2019年7月21日の24時間で、車両が冠水・水没したことによる救援要請が、福岡県久留米地区を中心に九州で235件(速報値)発生したといいます。

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 道路が冠水した状態になると、道路が濁った水で覆われることで、路面の状態が目視で確認できなくなります。そのため、道路がどのような危険な状態なのか、判断することができません。

 水深もわかりづらく、思っていたよりも実際には深かった、ということも十分に考えられます。そのため、冠水した道路には基本的に近づかないことが鉄則です。

 万が一、冠水した道路に侵入して、途中でクルマが止まってしまった場合、水圧の影響で脱出が困難になることも考えられます。

 JAFの実験によると、水深が60cmをを超えるとドアを開けるのに通常の5倍以上の力が必要になり、クルマの状態によってはドアが開かなくなる可能性もあるといいます。

 ドアが水圧で開かず、浸水によりパワーウインドウにもトラブルが発生した場合に備えるためには、クルマ用の緊急脱出ハンマーを車内に備えておくのが効果的です。

 国土交通省は、緊急時のハンマーの正しい使い方について、「脱出の際には、サイドウインドウかリアウインドウをハンマーで割って脱出するのが良いでしょう。

 フロントウインドウは、割れにくい『合わせガラス』を用いることが法律で義務付けられているため、割ろうとしてもヒビが入るだけで脱出できません」と説明しています。

道路のなかでもとくに冠水しやすい箇所とは

 冠水した道路にクルマで侵入する行為は重大な危険を伴いますが、とくに冠水しやすい道路はどのようなものでしょうか。

 一般的によく見られる道路のなかで、とくに大雨の影響を受けやすい構造のひとつに、「アンダーパス」と呼ばれる部分があります。

 これは、鉄道路線をくぐるような作りの道路などで見られるもので、深い水たまりが発生しやすい部分です。

 アンダーパスの前後には注意の看板が設けられていることも多く、また一定以上の水位に達すると通行止めなどの処置がとられることもあります。

 九州地方の道路管理をおこなう担当者は、「アンダーパスには、雨水を排水する機構があります。しかし、短時間の急激な雨では排水が追い付かず、時には進入したクルマが立ち往生するケースも発生しています」と説明します。

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 普段は何気なく通っている道路でも、「じつは冠水しやすい箇所だった」ということは十分に考えられます。

 国土交通省 関東地方整備局は、関東で集中豪雨時に冠水する可能性がある箇所をまとめた「関東地域における道路冠水注意箇所マップ」を公開しています。ほかにも、冠水しやすい箇所を想定したマップを公開している自治体も多く存在する状況です。

 いつ迫り来るか分からないゲリラ豪雨に備え、冠水しやすい場所を確認することが重要だといえます。

くるまのニュース編集部